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ブックマーク / call-of-history.com (5)

  • フィボナッチの登場と複式簿記の誕生が育む十六世紀数学革命

    レオナルド・フィボナッチ『インドの九つの数字は9、8、7、6、5、4、3、2、1である。これら九つの数字とアラビアではzephiriumと呼ばれる記号0でもって、以下に示すように、任意の数字を表すことができる。』 (山義隆著「一六世紀文化革命 1」P318よりレオナルド・フィボナッチ著「”Liber abaci”算数の書」(1202年:未邦訳)冒頭の山による邦訳を孫引き) この一節で始まる1202年の数学書「”Liber abaci”算数の書」の発行が世界史上の画期であることは誰しもが認めるところだろう。商人で数学者のフィボナッチことピサのレオナルドは、書でアラビア数字のイタリアへの導入、同時にそれらを用いたイスラム社会の十進法での整数と分数の計算方法を解説、最初の回帰数列であるフィボナッチ数列の考案、歴史的には修辞代数に分類される代数学の提唱などをまとめ、当時の商業数学の集大成であ

    フィボナッチの登場と複式簿記の誕生が育む十六世紀数学革命
    dekaino
    dekaino 2019/06/05
    フィボナッチの数学が早すぎたのではなくて、当時のヨーロッパの数学が遅れすぎてたんだと思うよ
  • 中世ヨーロッパの異教的な信仰・風習・迷信のまとめ

    中世ヨーロッパでは七世紀末頃からカロリング朝フランク王国の支援を背景としてゲルマン人へのキリスト教布教が進んだが、改宗してもキリスト教化は徹底されず、多神教や自然崇拝による異教的伝統文化も色濃く残ることとなった。 その異教的な伝統がどのようなものであったかは、教会側の史料に概ね禁令として多く残されている。1020年頃ヴォルムスの司教ブルカルドゥスによって書かれた『教令集』の中の贖罪規定にある異教的慣習、迷信、魔術に関する記述を野口洋二著『中世ヨーロッパの異教・迷信・魔術』(早稲田大学出版部,2016年)を参照して簡単にまとめ。なお、一般的な魔女に関わる例はここでは割愛した。 異教的な信仰・習慣・天、地、太陽、月にかけて誓う ・諸元素、太陽、月、新月や月、星の動きを崇拝 ・泉、石、樹木や十字路に行き、ロウソクや松明を燃やしてパンやその他供物を捧げて、そこでべたり、身体や心の治癒を祈る ・

    中世ヨーロッパの異教的な信仰・風習・迷信のまとめ
    dekaino
    dekaino 2019/05/22
    主語が大きい。せいぜい中世の西ヨーロッパだよね。キリスト教全体からみたら当時の西方教会の方が、勝手に蛮族王に戴冠したり教会を階層組織化したりはたまた十字軍を扇動したり相当に異教的。
  • 幕府代表とペリー艦隊の飲みニケーション全5回まとめ

    先日の記事「「居酒屋の誕生: 江戸の呑みだおれ文化」飯野 亮一 著」にいくつか、ペリー艦隊来航時の日人代表も泥酔していたことを思い出した、といった趣旨のコメントがついていて、そうそうあの酔っぱらいエピソードも面白いんだよね、ということで幕府代表団とペリー艦隊との飲みニケーションエピソードを「ペリー艦隊日遠征記(上)(下)」から紹介しよう。酒を飲むことでのコミュニケーションが相互理解と親睦、異文化交流に大いに役立ち、日米和親条約締結に大きな影響を及ぼしたのだ。両者の酒宴はあわせて五回あった。 1853年7月12日1853年7月8日、ペリー艦隊は浦賀沖に姿をあらわし、米フィルモア大統領から将軍に宛てた親書の受け取りを求めた。これに対し日側は、かねてから黒船来航の情報を元に準備していた通り浦賀での受け取りを拒否、長崎への移動を求めるが、ペリーはこれを拒否して、現在地浦賀での授受を求めた。そ

    幕府代表とペリー艦隊の飲みニケーション全5回まとめ
    dekaino
    dekaino 2015/06/12
  • 大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について

    こちらも以前読んだのだが、当時の娼妓の生活が垣間見えてとても興味深い内容になっているので当時の風俗を知りたい人にはとてもオススメ。学歴は無いが石川啄木の詩集片手に逍遥するような文学少女だったらしく、日記の端々から溢れ出る光子の知性と教養が、過酷な生活の中で、いや、だからこそ輝いていて尊厳すら感じさせる。 「東京の下層社会」では光子の稼ぎは月300円程度としているが、日記ではある月の娼館での娼妓売上ランキングが紹介されていて彼女は408円を売り上げて第五位に入っており、四位とは6円差に対して六位とは40円差なので、同館でも人気の花魁さんだったらしい。日記を読んでいても非常にクレバーな受け答えをしていて、確かに人気が出るだろうなと思わされる。 例えば、女工に比べれば娼妓は好きな着物来て、性欲にも不自由せず楽なもんだろうと偉そうに見下して言ってくる客に対しての痛烈な返し。 『妾(わたし)達を御覧

    大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について
    dekaino
    dekaino 2015/03/28
    何年に亡くなったかもわかってないのか
  • 江戸時代の公害、環境破壊と人口停滞 | Call of History ー歴史の呼び声ー

    江戸時代はよく、エコでサスティナブルな社会システムが整備されていたという例として語られるが、一方で急激な経済発展の代償として環境破壊と公害が顕在化しはじめた時代でもあった。 1)江戸時代の環境破壊安土桃山時代から江戸時代前期にかけては全国で都市、街道や橋、用水などの建設ラッシュによって木材需要が高まり一七世紀から一八世紀初頭にかけて日列島全体で森林伐採が行われた。 正保二年(一六四五)、幕府は諸国に対して山林の濫伐を禁じ、伐採の禁止地区の指定や利用制限などを取り決め、寛文六年(一六六六)、貞享元年(一六八四)の二度に渡って森林の乱開発が災害の要因になっているとして特に水害が頻発していた畿内を中心に濫伐の禁止や苗木の植え立てを命じる法令を出している。 このような森林資源の枯渇は江戸時代後半になると徐々に回復していったが、その要因として鬼頭宏「文明としての江戸システム」ではコンラッド・タット

    dekaino
    dekaino 2014/02/17
    人口停滞というと悪い現象のように聞こえるが、サステナブル(継続可能)な社会には必須の要素なんだよね。資源は有限なので、人口を無限に増やすのは不可能。成長しないと破綻する資本主義社会は短命に終わる。
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