アウシュビッツ訪問と激しくシンクロ。「関心領域」の行間の奥深さに唸る【映画.com編集長コラム】 映画.com / 2024年6月2日 10時0分 「関心領域」は、実にさまざまな関心を喚起する映画でした。アカデミー賞音響賞を獲得したことにまつわるレビューはこちらに書きましたが、それとはまた別の、個人的な旅行体験をトリガーにした文章を書いてみようと思います。 アウシュビッツを訪れたことがあります。2019年の5月でした。イタリアのウディネ映画祭に参加した帰路、ポーランドに2泊した時の訪問でした。現在、アウシュビッツ収容所は博物館として一般公開されています。世界遺産にも登録されていて、私は、近隣のクラクフから少人数のツアーで訪れました。このアウシュビッツ訪問体験と、今回の「関心領域」の鑑賞が激しくシンクロして、忘れられない記憶に昇華しました。 アウシュビッツ訪問は、なかなかヘビーな体験でした。