財力を誇示するために相手の頬を紙幣で叩く「札束ビンタ」など、現金を小道具にした演出が若年層に理解されない事例が相次いでいる。脚本家らで作る日本演出・脚本振興会は、ガイドラインを作成。「演出のキャッシュレス化」を急ぎたい考えだ。 札束ビンタは、権力者や富裕層が分厚い札束で相手の頬を叩く行為。経済的優位を誇示する演出として、昭和〜平成期のテレビドラマでは広く用いられてきた。 しかし、コロナ禍をきっかけにキャッシュレス決済が本格的に普及。現金を使う機会が遠ざかるにつれ、このような演出が若い世代に通じなくなってきたという。 1980年代の人気ドラマを紹介した民放局のバラエティ番組では、主役の俳優が札束で頬を軽くはたかれるシーンに対して、視聴者から「紙の束が触れたくらいでなぜあれほど屈辱的な表情になるのか」など複数の問い合わせが寄せられた。 同局では、見逃し配信の際に急きょ「※番組放送時は物理通貨が
