朝日新聞 10月14日付朝刊 「声」 外国国家より君が代は平和 司法通訳 井上健史 東京都江戸川区 58歳(ネット上のソースなし) 国歌にどのような歌詞がふさわしいかを考えてみるとやはり国をたたえる内容になると思う。外国の国歌は歌詞を読むと戦闘的なものが多い。美しい旋律の国歌としてアメリカとフランスのものが有名で、アメリカの「星条旗」には「我らの星条旗よ、その太い縞と輝く星は、弾丸飛び交う戦の庭に翻る」という意味が含まれる。フランスの「ラ・マルセイエーズ」は「我らの妻子を殺さんとする敵に向かい武器を取れ 汚れた血を我らの畑に流さしめよ」だ。中国の「義勇軍行進曲」にも「我らの血と肉で新しい長城を築こう。敵の放火に立ち向かい前進せよ」などと勇ましい。一方日本の「君が代」は、諸説あるが「天皇家が未来永劫続きますように」と祈念する平和な歌である。 君主をたたえる歌と非難する声が一部にあるようだが、
朝日新聞 7月18日付朝刊「声」(ネット上のソースなし) 北朝鮮の姉に会える日いつ 主婦 金 千代子 (横浜市港北区 57歳) 「北朝鮮に対し 強い態度を示せ」(12日)を読み、思わずペンを執りました。 半年間、入港禁止になった万景峰号は、私たち在日朝鮮人にとっては、北朝鮮にいる親族との面会を果たすことのできる、とても貴重な手段です。 在日2世の私には2人の姉がおり、上の姉は北朝鮮にいます。高校まで日本の学校に通った姉は、祖国の教育を受けたいと、約40年前に帰国事業に参加して北朝鮮に渡りました。以来、一度も会っていません。 今年の夏、万景峰号に乗って初めて姉に会いに行く予定でした。子どもたちも社会人になったので、夫の仕事を手伝いながら少しずつ貯金し、最初で最後になるだろう旅行のために備えてきたのです。 私にはまだ機会があると思います。でも、この夏を心待ちにしていた高齢の在日1世がいたらと考
朝日新聞 6月16日付朝刊 「声」(ネット上のソースなし) 防衛省は論外 平和省創設を 無職 川合 正義(愛知県春日井市 61歳) 政府は、防衛庁を「省」に昇格させる法案を、国会会期末になって提出した。 もともと防衛庁は憲法の規定に根拠を持たず、1950年の朝鮮戦争勃発の中、マッカーサー書簡の命令と、国会審議すら経ないポツダム政令に基づいた、まさに押し付けられた「警察予備隊」が前身である。 歴代政府は解釈改憲を繰り返し、ここまで自衛隊を大きく「育成」してきた。文部科学省をはじめ各省は憲法の規定に基づき、国民の幸福増進のため、国民に行政サービスを行う機関のはずである。しかし防衛庁は、それらとは全く異質なものだと思う。 憲法を素直な気持ちで読むなら、防衛庁を「省」にするのは論外である。逆に武器、軍隊、軍事同盟は廃棄して、憲法9条の精神を実現すべく「平和省」を創設し、武力に頼らない平和に貢献すべ
朝日新聞 5月30日付朝刊(名古屋版) 『声』 「嫌国権」をも補償すべきだ 著述業 伊藤浩睦(名古屋市中川区 49歳) (ネット上のソースなし) 教育基本法の改正で、愛国心についていろいろ言われているが、私はこの国が嫌いである。 中学生の時に、校則で強制されている丸刈りが嫌だと言ったら、「丸刈りは日本の伝統、いやな者はこの国から出て行けばいい」と言われた。伝統を嫌う者は追い出すとは、なんと了見の狭い国なのか、こんな国は嫌いだと思った。 その後も、何でも人と同じでなければならず、あらゆることを画一的に統制しようとし、弱者の権利の主張を頭ごなしに否定するこの国の体質を、好ましく思えないできた。 今の日本の状況で、この国が嫌いだといえば「嫌いなら出て行けと必ず言われるに違いない」。だが、言語、家族、費用、仕事などを考えれば、大変に難しい。愛国心を持つか、嫌いなら出ていくかの二者択一ではなく、こ
朝日新聞 5月21日付朝刊 「声」(ネット上のソースなし) 「サイレンの音明るくしたら」 無職 砂原 庚二(新潟市 73歳) 昨年の交通事故件数をインターネットで調べたら、なんと全国で93万4千件、死者は6871人と出た。 この死者数の中には、パトカーに追跡され、逃走中に事故を起こし、亡くなった人が含まれている。私はこうした事故が報じられる度、胸が痛むのである。 警察側はその都度、とった措置は正当だったと説明する。このような対処の仕方でよいのか反省が見られない。 もちろん、追跡されて逃走する側に問題があるのは当然だが、あのパトカーのサイレンに追われれば、自分に非のあることは忘れ、心理的にパニックとなるだろう。 私の家は新潟市中心部に通じる県道沿いにある。パトカーや救急車が、朝な夕なにサイレンをならして通り過ぎていく。その度に近所の飼い犬数匹が、一斉にほえるのではなく、うなる。犬もサイレンの
朝日新聞 4月24日付朝刊 「声」(ネット上のソースなし) 日韓が共同で検討できれば 無職 小林栄三郎(神奈川県鎌倉市・73歳) 竹島(韓国名・独島)周辺の海洋調査を巡り、日韓両国は衝突を回避した。歴史に根ざす難問が両国間に数ある中で、提案をしたい。それは、両国が共同の委員会を設置して、問題水域の海底地名をはじめ日本海そのものの呼称をも検討し直すという提案だ。 対立は日本が朝鮮半島を植民地化してから1世紀にわたる歴史に依拠する。日本はアジア諸国に、過去を反省すると繰り返し広言してきた。本当の反省には痛みが伴う。その痛みが韓国側に伝わっているのか、韓国側は未来へのどんな展望を持っているのか、がそれぞれ問われている。 そんな目で、例えば「日本海」は韓国側にどう響くのか。韓国は「東海」の呼称を以前から主張している。植民地支配された「日本(海)」に取り囲まれるのはやり切れなかろう。だが、日本にとっ
朝日新聞 3月20日付朝刊 「声」(ネット上のソースなし) 「東アジア出身国連総長望む」 作家 立花薫 (東京都江東区 35歳) 今年末に人気を終えるアナン事務総長の後任に、韓国の潘基文(パンキムン)・外交通商相を擁立する方針だという。わが国は、このアジアの地域からの候補を積極的に応援してはどうか。 国連事務総長は慣習として、アジア、ヨーロッパ、南米、アフリカというように、地域ごとの輪番制で選ばれてきた。これに従えば、次はアジアだ。しかし、国連で強い影響力を行使したい米国は、この不問律にとらわれず、イラク戦争で、関係を深めた東欧からの選出を提案している。 もちろんも国連事務総長は、選出地域の代表としてではない。それでも、やはり東アジア出身の事務総長の誕生となれば、加盟国はこの地域に注目する。目下外交でぎくしゃくしている日中韓や北朝鮮の核開発問題について、好影響をもたらすだろう。それなら日本
朝日新聞 3月22日付朝刊 「声」(ネット上のソースなし) 「憲法の精神 基地いらない」 主婦 上田めぐみ (広島市廿日市市 55歳) 岩国基地への米空母艦載機移転計画の賛否を問う山口県岩国市の住民投票で、市民が明確な反対の意見を示しました。しかし、日本政府は日米間の協議に地元が口を出すべきではないとか、防衛は国の専権事項だとか言って国民の方を見ず、米国の思惑ばかり気にしています。 「日本は米国に守ってもらっている」という意見が繰り返されますが、私はそう思いません。日本は米国防衛のための最前線で、しかもいくらでもお金を出す国ではありませんか。 私たち国民は戦後61年、米国が世界中で戦争を起こしてきたことを知っています。 日本が巻き込まれなかったのは平和憲法のおかげです。米軍基地はいらない、日本の安全と平和は外交で。 それが憲法の精神です。 中国や北朝鮮が怖いと政府はあおりますが、これらの国
朝日新聞 2月11日付朝刊 大阪版 「声」(ネット上のソースなし) 憲法改正ならまず1条から 福祉施設職員/深田哲士(鳥取県倉吉市 59歳) 皇室典範改正の賛否を尋ねた記事があった。「賛成(39%)、反対(36%)の差はごくわずか」というものだったが、私は別の設問の数値に注目した。 女性天皇に賛成ですか?の問いに、「女性もなれるようにした方がよい(61%)」に次いで、「天皇制はない方がよい(22%)」の答えが多かったことだ。私は天皇制に反対だが、いまの日本社会では、この意見はほんのわずかだろうと思っていた。だからこの数値に驚くと同時に喜んだ。 戦後日本は身分制度を廃し、憲法はすべての国民の法の下の平等を規定している。だが一方で天皇制によって主権者である国民以上の存在、法の下に入らない存在を肯定している。すなわち生まれながらの身分を保証しているのである。 この不徹底さが今なお多くの差別を根
朝日新聞 2月9日付朝刊 「声」(ネット上のソースなし) 「民衆の立場は非武装が一番」 著述業 伊藤浩睦 (名古屋市中川区 49歳) 社民党は「自衛隊は違憲状態であり将来的に非武装の日本を目指す」と、党宣言に明記することにした、という。大賛成である。民衆の側に立つ政党は、軍隊を認めてはいけないのだ。 「敵が攻めてきたらどうする」という人がいるが、これは体制の側に立つ発想であり、民衆の側に立った議論ではない。 私が小・中高生のころに未成年者が政治に対して意思表明すると「昔は政治活動歴のある者は、兵隊に行くと徹底的にいじめられたものだ。それが無くなったから政治に文句を言う中・高生が増えた」と言われた。教師の意に沿わぬことを言うと「学校だから、先生に口答えしてもたたかれるだけですむ。 兵隊に行って、上官に口答えしたら死ぬまで殴られる」と、決めつけられた。軍隊における理不尽ないじめや殺人が当たり前
朝日新聞 1月26日付朝刊 名古屋版 「声」(ネット上のソースなし) 戦慄を覚えた自衛隊の美化 (岐阜県各務原市 寺田誠知 高校教員 57歳) 18日の本欄「お世話になる頼れる自衛隊」を読んで戦慄を覚えました。 一部の地域の「除雪」によって、恐ろしい戦争の道具である自衛隊がかくも簡単に美化されてよいものでしょうか。 またアメリカの侵略に加担した自衛隊のイラク派遣も、かくに簡単に肯定されていいものでしょうか。軍隊を美化し、軍隊に頼った国民がどんなに悲惨な運命をたどらなければならないか、私たちは先の戦争で思い知ったはずです。 私たち主権者である国民には永久不可侵の権利として自衛権があります。また外国からの侵略だろうと自然の災害だろうと、不断の努力で自らを守る責任があります。そうした権利や責任を安易に軍隊や政府に丸投げしていいものでしょうか。自らの安全は、最終的には自らの血と涙と汗を流して守るし
朝日新聞 11月6日付朝刊 名古屋版 「声」(ネット上のソースなし) 大人は戦争を肯定するのか 中学生 越井奈々(三重県東員町 14歳) 私は物心ついたころから、戦争はダメ、そして日本は絶対戦争をしない良い国だと思っていました。 でも、最近は、自衛隊をイラクに送ったりします。私のまわりには、自衛隊のことを軍隊だと思っていた人もいます。イラクの人たちも、きっと「日本は軍隊を送り込んできた」と思うに違いありません。 テレビで政治家は、郵政民営化のことばかりあつく語り、それを中心にした演説ばかりしています。そんな中、社民党の代表は、自民、民主など他党は「憲法をかえ、戦争ができる国にしようと考えている」と発言していました。小学校や中学校の教科書にたくさんつづられている「戦争」を、大人は、日本のリーダーは肯定するのですか。郵政民営化のことで言い争う前に、戦争をしない国であることを守り続けてほしいと思
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