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  • 瓦礫を拒否するエゴイズム : 池田信夫 blog

    2012年02月05日10:40 カテゴリエネルギー 瓦礫を拒否するエゴイズム 反原発は人々の私的な利害を超えて「正義」に訴える運動だと思っていたが、どうやら最近は単なる地域エゴになったようだ。放射能を拡散させない市民の会なる団体は、全国の自治体の瓦礫受け入れ状況を地図に表示して組織的に反対運動をしている。 河野太郎氏も説明するように、被災地のほとんどは原発事故の影響を受けていないのだから、被災地の瓦礫をすべて拒否するのは筋が通らない。実際の線量も、東京や横浜と変わらない。それを移送する先がないと瓦礫や汚泥が除去できず、被災地の復旧が行き詰まってしまう。去年は原発への恐怖をあおった橋下徹市長も、瓦礫の放射線は問題ないレベルだと説明している。 ところが、このウェブサイトに出ている「がれき受け入れについて医師の立場からの意見書」は「10Bq/kgに規制を強化すべきだ」という。その根拠は、バンダ

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    denkir
    denkir 2012/02/05
  • 理性を擁護する : 池田信夫 blog

    2012年01月01日12:05 カテゴリエネルギー 理性を擁護する 明けましておめでとうございます。今年も年賀状は出さないので、ブログでごあいさつ。 昨年は巨大災害に遭遇した日人の冷静な行動が世界から賞賛されたが、政府の対応の混乱とマスコミの流す放射能デマで、二次災害は拡大を続けている。特に朝日新聞は「プロメテウスの罠」という連載で「科学は信用できない。被災者の実感のほうが正しい」というキャンペーンを執拗に続けている。 科学が必ずしも信用できないというのは正しい。理科系の人々は「経済学は曖昧だ」とバカにするが、低線量被曝にみられるように、フィールドでは科学でも白黒のつけられない問題は多い。天動説やエーテル説も、論理的には否定できない。ファイヤアーベントが指摘したように「科学は政治」であり、どのパラダイムが正しいかを決めるのは学界の政治力学である。 行動経済学も教えるように、フレームを決

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  • 啓蒙の弁証法 : 池田信夫 blog

    2011年12月31日14:30 カテゴリ 啓蒙の弁証法 今年を振り返ってみると、震災は日が「失われた20年」の停滞期から次の衰退期に移行する時期を象徴する出来事だった。中でも原発事故のあとに出てきたなんちゃって文明論は、日の「思想家」の劣化を示す点で興味深い。 「原子力は人間のコントロールできない凶悪なエネルギーだ」とか「原発事故は大量消費に依存する近代文明の災害だ」とかいう類の話は、書が第2次大戦を総括して行なった啓蒙批判の焼き直しである。啓蒙的な合理主義は、神話のように世界の意味を説明するのではなく、テクノロジーによって自然を改造し、支配する。そこで重要なのは自然の恐怖から逃れることではなく、それを操作するための有用な知識である。しかしアドルノとホルクハイマーが見たのは、こうした啓蒙的な理性の極北において、それを否定するファシズムが大衆的な支持を得て、理性の生んだ大量破壊兵器

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  • NHKの放射能デマ「低線量被ばく 揺らぐ国際基準」 : 池田信夫 blog

    2011年12月29日17:20 カテゴリメディアエネルギー NHKの放射能デマ「低線量被ばく 揺らぐ国際基準」 ネットで話題になっているNHKの番組のコピーがあったので、見て驚いた。その内容にではなく、こんなデマを(自称ジャーナリストではなく)NHKが放送したことにである。 番組は「低線量被曝によって北欧ではチェルノブイリ事故後に癌が増加した」という話から始まり、スウェーデンのトンデルなる人物のインタビューを紹介する。彼の論文はバズビーが「福島では10万人が癌で死亡する」と予告したときの根拠にしたもので、その詳細はブログ記事で紹介されている。データを偽造して被害を誇張しているが、よく見ると低線量の発癌率は被曝量が増えると減っているというお笑いの論文だ。 そしてアメリカに飛んであちこちの原発訴訟の原告の「私は放射能で癌になった」という話を紹介するが、もちろんこんなアドホックな話は何の証拠に

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  • 低線量被曝のリスクについて* : 池田信夫 blog

    2011年12月29日13:13 カテゴリエネルギーテクニカル 低線量被曝のリスクについて* 内閣官房の低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループの報告書がまとめられた。これは日弁連が「異端審問」で封殺しようとしたものだが、結果的には避難指示の基準となっている年間20mSvを追認するものとなった。これは今後の原発事故対策に重要な意味をもつので、少し解説しておこう(テクニカルな話なので、興味のない人は無視してください)。 WGの結論は次の通りである:国際的な合意に基づく科学的知見によれば、放射線による発がんリスクの増加は、100ミリシーベルト以下の低線量被ばくでは、他の要因による発がんの影響によって隠れてしまうほど小さく、放射線による発がんのリスクの明らかな増加を証明することは難しい。 放射線防護の観点からは、100ミリシーベルト以下の低線量被ばくであっても、被ばく線量に対して直線的

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  • 「放射脳」からの帰還 : 池田信夫 blog

    2011年12月28日00:06 カテゴリエネルギー 「放射脳」からの帰還 反原発運動は信仰なので、事実によってくつがえすことはむずかしいが、まれに放射脳の人がマインド・コントロールから覚めることがある。その一人が、minako_genkiさんだ。彼女のタイムラインを見ると、すさまじいバトルが展開されてTogetterのまとめまである。何が決定的だったのかきくと、「バズビー基金がHPで高額な検査をPRし始めたので、疑問に思いました。結局お金が目当てかと」。 つまり最初は正義か悪かというフレームで見ていた問題が、バズビーをきっかけに金もうけというフレームで見えるようになったわけだ。そしておかしいと思い始めると、他も怪しくみえてくる。その科学的根拠を調べると、みんなでたらめだとわかって、彼女は放射脳から帰還したらしい。 ところが自由報道協会でバズビーの記者会見をやって彼を売り込んだ岩上安身氏は

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  • 「想定外」というフレーミング : 池田信夫 blog

    2011年12月27日10:42 カテゴリエネルギー 「想定外」というフレーミング ざっと目を通しただけだが、福島原発事故についての政府の事故調の中間報告は力作だと思う。これまで指摘されていた問題点がほとんどで目新しさはないが、それを関係者の供述で精密に裏づけている。これだけ質の高い700ページもの報告書を半年足らずで書いたことは、日の官僚機構の実務能力の高さを示すものだが、政府の責任追及はこれからだ。これは国会の事故調がやらないとむずかしいだろう。 細かい点でいうと、非常用復水器や高圧注水系の操作を誤ったことに多くの記述が割かれているが、これは事故の決定的な要因とはいえない。消防車による注水が遅れたことや海水の注入をめぐる菅首相の干渉なども、これまで指摘されていた話だ。根的な問題は、やはり大津波を想定して予備電源を分散していなかったことだ。これについての畑村氏の記者会見の言葉は、名言

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