◇シリア民衆に権力移譲すべきだ 「アラブの春」の大波がシリアをのみ込みつつある。バッシャール・アサド大統領(46)は、この局面をどう切り抜けるつもりなのか。「独裁者」の胸の内を推し量れないかと、神奈川県平塚市に住む大統領の学友、マヘル(日本名・小池眞経(マヘル))さん(49)を訪ねた。そこで浮かび上がったのは、外国の「干渉」を排除するため、国の「安定」に固執するアサド氏の姿だった。ならばアサド氏は、シリア人自らが指導者を選ぶ機会作りを急ぐべきではないか。 ◇大統領の学友に当時の言動聞く マヘルさんはシリアの外交官の家庭に生まれた。ダマスカスの高校でアサド氏と知り合い、共に眼科医を目指して大学で学ぶうち、親しくなった。学生時代(80年代)を通じ2人でたびたびドライブに出かけ、アサド氏がマヘルさん宅に遊びに来るなど親交は続いた。マヘルさんは92年に来日して会社勤めをし、09年に日本国籍を取得し