<気仙沼・防潮堤施工ミス>22cm、溝埋まらず 知事「税金投入、県民の理解得られぬ」住民「重ねた議論、一声で変わるのか」 東日本大震災に伴って宮城県が気仙沼市内湾地区の魚町に建設した防潮堤に関し、県と地元住民にあつれきが生じている。発端は今年3月、一部で22センチ高く造ったミスの判明。住民は高さを巡る長年の議論を踏まえて造り直しを求めるが、村井嘉浩知事は「金」と「時間」を理由に現状のまま設置する方針を崩さない。両者の溝は深く、着地点は見えない。 (気仙沼総局・大橋大介) <終始強気な発言> 「(防潮堤高は)長い時間をかけて住民と県が決めた約束事だ」。今月6日に県庁を訪れ、造り直しを求める要望書を出した「内湾地区復興まちづくり協議会」の菅原昭彦会長が不満をぶつけた。 市と市議会も住民意向の尊重を求める要望書を提出。菅原茂市長は「住民と合意のない防潮堤は造るべきではない」と迫った。 県と地元の