出版業界の構造不況は底なし沼だ。出版科学研究所の調べによると、08年の出版物(書籍・雑誌)の推定販売額は2兆177億円と前年より3.2%減少。書籍が前年比1.6%減の8878億円に対して、雑誌は4.4%減の1兆1299億円と、落ち込みがより深刻だ。しかも98年から実に11年連続のマイナス成長である。このあおりで「主婦の友」(主婦の友社)、「論座」(朝日新聞出版)、「PLAYBOY日本版」(集英社)、「現代」(講談社)、「読売ウイークリー」(読売新聞)などが相次いで休刊した。月刊誌と週刊誌の内訳を見ると、月刊誌が4.5%減の8722億円、週刊誌も4.5%減の2577億円と押しなべて振るわない。中小書店(いわゆる町の本屋)の減少やコンビニエンスストアでの販売不振が顕著だという。書籍も冴えない。例年どおり「ハリポタ」シリーズは好調で、最終巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』が初版180万部で68億円