パナソニックが富山県砺波(となみ)市に建設を進めている半導体新工場の稼働延期を検討していることが3日、分かった。当初は今年8月から生産開始の予定だったが、景気低迷の影響で年末ころまで延びる見通し。市況の回復が遅れれば、来年以降にずれこむ可能性もあり、世界同時不況が同社の半導体戦略を直撃した格好だ。 同社は約940億円を投じ、昨秋、砺波工場の敷地内に新工場(延べ床面積約5万8000平方メートル)の建設に着手。デジタルカメラや携帯電話用カメラに搭載されるイメージセンサー(撮像素子、受像素子)など、映像機器向け半導体の生産を予定している。 しかし、昨秋以降の世界同時不況の影響で、デジタルカメラなどの需要が伸び悩むなか、「今の市況では8月の生産開始は難しい」(同社首脳)と稼働延期を明らかにした。延期時期について「数カ月は遅れることになるだろう」(同)と年末まで延びる見込みで、状況次第では来年以