障害がある人の生活を左右する障害年金で、審査に当たる医師(認定医)の負担に地域差があり、ばらばらの体制で支給・不支給が決められていることが分かった。「間違った判定が確実に存在すると思う」「事実上、流れ作業だ」。現場の認定医からは現状を問題視する声や、増員の努力を怠ってきた厚生労働省と日本年金機構に対する不満が出ている。 ▽そのまま判定 障害年金では、症状が変動しない手足の欠損などは「永久認定」となって更新は不要だが、精神障害などは1~5年ごとに更新手続きをして審査を受けなければならないことが多い。 認定医は新規申請に加え、更新の審査もこなす。1人当たりの審査件数が多いある県の認定医は「更新のシーズンになると山のように書類が届き、とてもじっくりは見られない。年金機構の担当者が『変化なし』と分類していれば、ほぼそのまま『支給継続』と判定する。丁寧に見たほうがいいとは思うが、件数が多すぎるので仕