商店街は商店街が支える−。東日本大震災で大きな被害が出た宮城県気仙沼市の気仙沼新中央商店街の復興を支援するため、平成7年の阪神大震災で被災した神戸市東灘区の岡本商店街振興組合の関係者らが6月、現地に出向く。関係者は「被災経験から生かせることはある。息長く、顔の見える支援をしたい」と話している。 岡本商店街副理事長の松田朗さん(50)は阪神大震災で自宅が全壊し、別の場所にあった自分の飲食店で約1カ月寝泊まりし、その後、商店街の復興に携わった。当初は被災地に全国の関心が集まっていたものの、時間の経過とともに「忘れられてゆく」思いがしたという。 こうした経験から、「長期にわたって復興をサポートするには、一対一の支援が必要だ」として、関西広域連合で宮城県を支援する兵庫県に相談。津波に襲われ、市中心部の広い範囲で火災が発生した気仙沼市の商店街の復興に力を貸すことになった。 同市には35の商店街