読子だけはどんなキャラクターかわからなかった ―― まずは10年ぶりの新刊発売おめでとうございます。 倉田 なんだか今回、あまりに温かくみんなが迎えてくれるので、ありがたいと思う反面「なんで!?」という疑問も。もっと怒られると思ってたんだけど。 ―― 怒られるっていったい誰に。 倉田 それはもう読者とか編集者といった皆さまから。ただ正直な話、10年も経っているから、今さら怒るような人は離れてしまっているんだろうなというのはある。きっともう他にいい人を見つけたんだろうと。 ―― 確かに、ここまでついてきてくれている読者なら、最後まで(小説『R.O.D』は第十三巻で完結予定)つきあってくれそうな気はしますね。正直な話、第十一巻を書き上げた時は、いつくらいに次を出すつもりでいたんですか? 倉田 あまりよく覚えてないけれど、十一巻の時点で舞台は整ったし、キャラクターも揃ったから、あとは決着さえつけ