東京の臨海副都心を走るゆりかもめ。レインボーブリッジを通過することでも知られていますが、その際、車窓には不思議な変化が訪れます。大きな円を描くように、走行路が一周するのです。 円の直径が約270mと巨大であること、海上に設置されていることなどは国内でも極めて珍しく、名所化しています。 車内から見ても、地上から見ても迫力のある建造物ですが、一体これは何のためにあるのでしょうか。この建造物に関わる株式会社ゆりかもめ、東京都港湾局、首都高速道路株式会社を取材しました。 結論から言うと、このループはゆりかもめの走行路などとレインボーブリッジとの約30mにも及ぶ高低差を解消するためにあります。 ループの構造を説明します。芝浦と台場を渡るレインボーブリッジ(正式名称:東京港連絡橋)の高さは、東京都港湾局によれば海面から約52m。対するゆりかもめの走行路は、株式会社ゆりかもめによれば地上から約10〜