片側1車線の高速道路で、車が対向車線に飛び出す事故を防ぐため、国土交通省が中央線にワイヤロープを張る実証実験を行ったところ、事故が激減した。 国内の高速道路では対面通行が約4割を占めているが、飛び出し事故は年間300件前後発生しており、同省は実験結果を検証し、今年度から本格的な設置を目指す。 ◆押し戻す 国交省によると、実験は昨年4月から道央道、秋田道、山陰道、東九州道など12路線の対面通行区間115キロで行われている。この区間では2016年に45件の飛び出し事故があり、10人が死亡した。 実験では、中央線上に3メートル間隔で据えた支柱に、鉄製のワイヤロープ5本を張っている。車が突っ込んでくると、ワイヤで押し戻される仕組みだ。 実験開始後の半年間で、車とワイヤロープの接触は112件あり、支柱が倒されたケースもあったが、飛び出しは大型トラックの1件だけで、死者はゼロだった。
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