頑としてメジャー行きを宣言していた大谷翔平。彼との入団交渉を統括していたのは、プロ野球経験のない元高校教師のスカウトだった。叶わないはずの恋をモノにした、日本ハムのスカウト術を学ぶ。 最初は言葉が響かない 大谷君のショートはすごいですよ。すでに惚れ惚れするような動きを見せている。2月からのキャンプは二軍スタートになるでしょうが、現場のトレーニングコーチらも、「動きの共通部分は多いから、打つことと投げることを分ける必要はない」と話しています。 「二刀流なんて無理だ」 という解説者の方もいますが、嫉妬混じりの言葉ではないですか。彼には実現するだけのセンスと情熱がある。今まで大谷君のような選手がいなかっただけですよ。 「獲れる選手ではなく、獲りたい選手を獲りに行くのが、ファイターズのスカウティングだ」 とは、山田正雄GMがよく言う私の好きな言葉です。 「リスクの前で尻込みしない」—二刀流もそうで