「自動車製造」から3年で大変化 わたしが2018年1月に出した『トヨタ物語』の末尾の1行は次の通りだ。 「自動車製造はまったく夢のような仕事じゃないか」 確かに、その時点でトヨタは「自動車製造の会社」だった。 ところが、ほぼ3年の間に、トヨタは大きく変わった。自動車を作っていることは作っているけれど、いわゆる車を作るだけのメーカーではなくなった。 まず、車は次々とコネクティッドカーになっている。いわば走る通信機械だ。車が故障したり、調子が悪くなっても、通信サポートサービスを提供する関連会社「トヨタコネクティッド」のセンターから車の状態が診断できるようになっているし、カーナビなどソフトのアップデートも自動更新だ。 この場合、ドライバーはトヨタコネクティッドに通信料を払っている。この売り上げは製造業ではなく、サービス業としてのそれだ。 また、物流を見ると、部品を調達する物流、完成車の物流、サー