令和最初の年越しを迎えようとしていた2019年の大晦日の夜に、日本中を震撼させるニュースが飛び込んできた。日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン氏が、保釈中であるにもかかわらず密かに出国してレバノンに逃亡していたのだ。前代未聞の逃亡劇は年末年始の話題を独占して、現在も事態は進行中である。 1月8日、ゴーン氏はレバノンで記者会見を開き、自らの主張を語った。世界中のメディアが詰めかける中で、日本のメディアは選別され、わずか3社しか会場に入ることを許されなかったという。テレビ局の中では唯一テレビ東京だけが入ることができた。 テレビ東京では緊急特番でゴーン氏の会見の模様を生中継した。これには多くの視聴者が驚いた。テレ東と言えば、民放の中で最も規模が小さく、大きいニュースに対する反応の鈍い局として知られている。何しろネット局が少なく予算も少ないため、事件取材などではどうしても他局に遅れを取ってしまう