第三セクター「東京水道サービス」を軸に、水道事業の海外展開を検討している都は29日、事業展開の候補国として、インド▽インドネシア▽ベトナム▽マレーシア▽モルディブの5カ国を選んだ。8~10月に「東京水道国際貢献ミッション団」を派遣し、具体的な交渉を始める。 アジアの48カ国の中から、ODA(政府開発援助)の実績や経済の成長性、各国が抱えるリスクなどを総合評価。企業からヒアリングした情報も加味した。水道設備が普及していても安定供給ができない都市・地域が多く、漏水率の低さや料金徴収率の高さなど、東京水道の実績とノウハウをビジネスにつなげるのが狙い。途上国への国際貢献も意義に掲げている。 猪瀬直樹副知事が「水のセールスマン」になって交渉を担当。「日本の人口がいずれ減少する中で、水道供給は量的にジリ貧になる。需要を海外に求めるのは当然。外で稼いで都民に仕送りするくらいのつもりでいないといけない」と
バックナンバー 下水道ビジネス(2) 日本は公害対策で進展2010年6月24日10時37分 Q 日本の下水道の歴史を教えて。 A 近代的な下水道が造られたのは、横浜の外国人居留地(1881年)や東京の「神田下水」(1884年)が最初だ。ただ、し尿は川などに流さず、畑の肥料として活用してきた。このため、外国に比べて、し尿処理を衛生問題と考える人が少なく、整備はなかなか進まなかったという。 Q 本格的な普及はいつから? A 普及率は1970年度時点で16%。工業が発達し、人口が急増した高度成長期にはまず上水道から整備を始め、下水道は後手に回ったんだ。し尿はくみ取り式が中心で、台所や洗濯排水、工場の汚水は川や海に流された。その結果、50年代の川や海には泡や油が浮き、急速に水質汚濁が進んだ。象徴的なのは隅田川。水質悪化で「早慶レガッタ」や隅田川花火大会が数年間にわたって中止に追い込まれた。転機は7
バックナンバー 下水道ビジネス(1) 国内外に新たな商機2010年6月23日10時26分 Q 下水道がビジネスになるの? A 下水道はいま、国内の約7割の人口に普及している。自治体が建設業者に委託し、地下にコンクリートや塩化ビニール製の管を張り巡らせて、トイレや台所から出る汚れた水や雨水を下水処理場に導く。処理してきれいにした水を川に戻す。典型的な公共事業の一つだ。だけど最近は、「水ビジネス」の一環としての「下水道市場」に着目する企業や自治体が増え始めているんだ。 Q 水ビジネスとは? A 世界を見渡せば、水の確保に苦労している国はたくさんあって、上下水道や工業用水関連の施設整備、海水の淡水化処理などの需要はいくらでもある。それを商機ととらえて、世界中の国や企業が動き出しているんだ。 Q どのぐらいの需要があるのだろう。 A 経済産業省などの試算では、2025年の水ビジネスの市場規模は、2
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