ソフトウェアの受託開発や、オープンソースのプロジェクトでは、ソースコードが他の技術者の目に触れる。そのため、ソースコードから開発者の技術力が評価されやすい。 ソフトウェアの開発者は、モジュール分割やクラス設計には全力を傾ける。最近では、設計の完成度を高めるために、実装の後でリファクタリングを行うことも珍しくない。 だが、設計の善し悪しにこだわる開発者でも、ソースコードに書くコメントの品質までは、配慮が及ばないことが多い。コメントは本質的なものではないので、つい気を緩めてしまうのである。 ところが、開発者の希望に反して、ソースコードの読み手が印象を受けやすいのは、コメントの品質である。ソースコードから設計を読み解くのは容易ではないが、日本語や英語で書かれているコメントは目に付きやすい。 優秀な技術者の書いたソースコードでも、驚くほど「悪い」コメントが書かれていることがある。そのようなソースコ