ハリウッド映画に通ずる卓越した“メジャー感”マンガ界はやはり豊かだ──。 数年に一度、そうしたことを強く感じさせられる作品に出合うことがある。それまでほとんど目立ってなかった若手が、とてつもないレベルの作品を送り出す。近年で思い出すのは、『坂道のアポロン』の小玉ユキや『進撃の巨人』の諫山創などだ。この両作品は、その後すぐにヒットし、作品も内容も評価され、映像化もされた。順風満帆な道を歩んでいった。 何気なく本屋で買った朱戸アオの『ネメシスの杖』(講談社/単巻)を読んだときの感覚は、『坂道のアポロン』や『進撃の巨人』に出合ったときのそれに近かった。またひとり、マンガ界に優れた才能を持った存在が現れたのだ。 『ネメシスの杖』は、本当に見事なマンガだ。ジャンルで言えばミステリー。厚生労働省・患者安全委員会の調査官である阿里玲が、寄生虫による感性症・シャーガス病の拡大を調査するという内容だ。 ミス
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