東京・多摩地区でも有数の歓楽街ハモニカ横丁。戦後の闇市を発祥とする横丁にはいま、アジアの陽気さが満ちている。飲食業界の人手不足から、さまざまな国籍の店員が急増したのだ。彼らはどんな思いで仕事をしているのか。そして外国人とともに働くとはどういうことなのか。外国人頼みになった飲食の実情を取材した。(取材・文:室橋裕和/撮影:殿村誠士/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部) JR吉祥寺駅の北口から通りを渡って、雑居ビルの隙間から奥に歩いていくと、そこはまるで映画の世界。古びた狭い路地が迷路のように連なり、小さな商店や飲み屋が密集する。夜になれば酔っぱらいたちのざわめきがなんとも楽しい。ギターを手にした「流し」も行き来して、昭和の匂いも立ち込める。 ここは東京武蔵野市吉祥寺、ハモニカ横丁。間口の狭い店がびっしりと立て込む様子をハーモニカの吹き口に見立ててそう呼ばれるようになったというが、こ