キャベツなどを食い荒らす害虫のガに、レーザー光を照射し「撃墜」できる急所を、大阪大レーザー科学研究所の研究グループが見つけた。実用化すれば、殺虫剤が効きにくい害虫を無農薬で駆除できる可能性があるという。研究成果が19日、学会で発表された。 【図解】レーザーによる害虫駆除システム プロジェクターなどに使われるレーザー光を当て、熱で撃ち落とす技術は、米国で小さな蚊で実現している。ただ、ガのような大きな虫では難しかった。 研究グループは、農林水産省の「指定有害動物」となっているガの「ハスモンヨトウ」の各部位にレーザー光を照射。分析した結果、胸や「顔部」に照射した場合、損傷が大きいことを発見した。 飛んでいるハスモンヨトウを追尾し、レーザーを胸や顔部に照射して撃ち落とすことに成功した。同様の方法で、バッタの急所が胸であることも判明した。 早ければ農業分野で2025年の実用化を目指す。急所が見つかれ