(CNN) 米国で愛国主義や移民排斥などを唱える極右集団の数が2年連続で増加したことが、米人権団体SPLCがまとめた2010年の報告書で分かった。 それによると、米国内の憎悪集団は1002を数え、前年より7.5%増えた。1980年代に統計を取り始めて以来、1000を突破したのは初めてだという。 最も大きく増えたのは、米政府を敵とみなすいわゆる「愛国者」団体で、前年より300団体増えて60%強の増加となった。銃などで武装する集団も増えているという。 これより伸び率は小さいが、移民に反対する集団も増加した。 こうした集団が増えた背景には、国の人種動態の変化に対する憤り、政府の経済政策に対する苛立ち、マイノリティーをおとしめることを狙った陰謀説の流布などがあるとSPLCは分析。昨年アリゾナ州で移民の摘発を強化する法律が制定されたのは、こうした過激思想が一般にも浸透し始めたことを示す一例だと指摘す