海軍無線電信所船橋送信所を写した絵はがき(1924年、船橋市西図書館所蔵)。主塔を中心に副塔が取り囲んでいる 日本無線界の指導的存在/真珠湾攻撃の暗号発信 かつて千葉県船橋市行田にあった旧日本海軍の通信施設「海軍無線電信所船橋送信所」の歴史についてまとめた「天に聳(そび)ゆる無線塔 行田無線史」を、船橋地名研究会会長の滝口昭二さん(82)が自費出版した。滝口さんは2005年から約5年間かけて、この送信所について研究冊子を発行しており、その総集編となる全450ページの力作だ。【小林多美子】 送信所は、日米開戦のきっかけとなった真珠湾攻撃命令を艦隊に知らせる暗号電文「ニイタカヤマノボレ1208」を、広島県の呉港に停泊していた旗艦「長門」から経由して発信した。