中国はお変わりになっていなかった−。仙谷由人官房長官は29日の記者会見で、沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で、日本政府の予想に反して中国側が強硬姿勢を強めてきたことについて「中国は司法権の独立、政治・行政と司法の関係が近代化され、随分変わってきていると認識していたが、あまりお変わりになっていなかった」と述べ、なぜか敬語を交えて自身の甘い中国認識に反省の弁を述べた。 仙谷氏は13日に船長以外の船員14人と漁船を中国に戻す際、「14人と船がお帰りになれば、違った状況が開けてくるのではないか」と述べ、中国の姿勢軟化を予想していた。 29日の記者会見では、この発言について「中国側も理解してくれるだろうと判断していた。『20年前ならいざ知らず』という気分が私にあった」と釈明。その上で「(日中両国で)司法過程についての理解がまったく異なることを、もう少しわれわれが習熟すべきだった」と語った。 仙谷氏