師弟関係を前提としたセクハラ発言で精神的損害を受けたとして、競輪の女性選手が「師匠」だった男性選手に約460万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が高松地裁であり、光野哲治裁判長は29日、11万円の賠償を命じた。 男性選手は日本競輪選手会の役員も務めている。男性選手の弁護士は「事実誤認があるため控訴する」とコメントした。 判決などによると、男性選手は4年前、女性選手に対し、交際相手との関係に触れて「セックスばかりしやがって、集中していないからおまえら弱くなってるんだろ」などと述べた。 光野裁判長は判決理由で「(男性選手の発言は)強い不快感と性的羞恥心を与えるもので、悪質だ」と指摘し、違法性を認めた。 女性は判決後に取材に応じ「セクハラ被害が認められてうれしい」と話した。他の選手の被害も聞いたことがあるといい「裁判をきっかけに、競輪界全体で隠されてきた被害を救済してほしい」と訴えた。
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