自民党の圧勝で終わった今回の衆院選。「安倍総裁が大胆な財政出動と大幅量的緩和を打ち出したことが勝因につながった」と分析するメディアがあったことを受けて、投資助言会社「フジマキ・ジャパン」の代表・藤巻健史氏はこう指摘する。 * * * 安倍自民党でも日本経済はよくならないと思う。安倍首相だからではなく、誰がやっても、どの政党がやっても残念ながらもうダメだと思うのだ。財政赤字があまりにも巨大化してしまったからだ。 安倍政権では耐震性強化等の財政出動が一つの目玉だが、これには財源の問題がある。借金とは、借りるほうが「借りる」と言っても、貸すほうにお金がなくなればできない。大型財政出動は、財源を確保できないばかりではなく、長期金利上昇の引き金になってしまう可能性もある。ここまで大きい借金下での大型財政出動には、さすがにマーケットも黙っていないと思うからだ。こうなると金利支払い急増で政府は財政破