札幌を拠点とするサーカス興行団「キグレサーカス」が、資金繰りの悪化から事業を停止し、経営破綻(はたん)していたことが20日分かった。信用調査会社の帝国データバンク札幌支店によると、負債総額は約5億8800万円。前橋市で23日から予定していた公演はすでに中止を発表しているが、事前に販売されたチケット約300枚の払い戻しができなくなっている。 同団は1942(昭和17)年創業。木下サーカス(岡山市)、ポップサーカス(大阪市)とともに「日本3大サーカス」の一つに数えられ、現在は「キグレNewサーカス」の名称で空中ブランコやオートバイ曲芸、動物ショーを行い、全国を巡回していた。 同支店などによると、年商約5億2900万円(07年12月期)あったが、09年10月の埼玉県川越市での公演で集客不足から約4400万円の赤字が発生。今年9月26日までの岩手県公演は実施されたが、同月末に従業員約30人を全員解