No.4707 (2014年07月12日発行) P.45 監修: 野口善令 (名古屋第二赤十字病院 副院長・総合内科部長 ) 末松篤樹 (名古屋第二赤十字病院総合内科) 登録日: 2016-09-08 最終更新日: 2017-03-28 病 歴 60歳,男性。主訴は痙攣。日中は特に変わりなく過ごしていた。深夜0時頃にテレビを見ていたが,妻がふと見ると視線が合わず両上肢を突っ張っており,呼びかけにも返事がなかった。数分後,急に起きて洗面所で排尿した。妻が救急要請し,救急外来へ搬送された。救急隊到着時は,閉眼しているものの,返事は可能であった。 スナップ診断 上記の情報のみではスナップ診断は難しいが,頻度から脳血管障害,頭部外傷がまず考慮される。てんかんも疑われる。 分析的アプローチ ■なぜその疾患名が挙がったのか まず,痙攣,失神,痙攣を伴わない意識障害,のどれであるかを見きわめる(図1)。