天皇陛下の退位日を決めるため、25年ぶりに開かれた昨年末の「皇室会議」(議長・安倍晋三首相)は議事の詳細を公文書として残さなかった。しかし、毎日新聞が戦前を含む過去の会議の記録を調べたところ、詳細な議事録が残っていた。昨年の会議の不透明さが際立つ形で、政府がアピールする公文書管理強化のかけ声とは逆に、識者からは「記録を残す姿勢は昭和や戦前よりも後退しているのでは」との指摘が出ている。【佐藤丈一】 皇室会議は皇族の結婚や身分など皇室の重要事項を審議する機関だ。皇室典範に定められている。昨年12月1日には、政府が退位日を決定する前に意見を聞く趣旨で開かれた。菅義偉官房長官の当時の記者会見によると、議長の安倍首相のほか衆参両院議長、最高裁長官、宮内庁長官や皇族らが議員として出席。安倍首相が天皇陛下の退位日を2019年4月30日にすべきだとする意見案を提示し、原案通りに決定した。出席者10人全員…
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