宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員の女性が9月末に死亡した問題で、歌劇団側が年内にも、大学教授やハラスメントの専門家らを加えた調査委員会の設置を検討していることが20日、分かった。歌劇団が主体として進める全劇団員らを対象にした聞き取りを基に、再発防止策をまとめるための組織で、女性が死亡した背景の再調査は実施しない方針。外部の目を入れて、行き過ぎた上下関係や不合理な慣習の見直しを図る。 歌劇団は女性の死亡を受け、女性が所属していた宙(そら)組の劇団員らを対象に弁護士チームによる調査を実施。14日に公表された報告書は、長時間の業務などにより心理的負荷がかかっていた可能性を認めた一方、上級生によるいじめやパワーハラスメントについては「確認できなかった」とした。これに対し、遺族側は「縦の関係を過度に重視する風潮を容認している」と批判し、「問題が多く納得できない」と再調査を求めていた。 歌劇団は女性