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ブックマーク / shorebird.hatenablog.com (6)

  •  「『社会の決まり』はどのように決まるか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    「社会の決まり」はどのように決まるか (フロンティア実験社会科学) 作者: 亀田達也,西條辰義出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2015/01/20メディア: 単行この商品を含むブログ (3件) を見る 書は「フロンティア実験社会科学シリーズ」の一冊.このシリーズは,特定領域研究「実験社会科学」の研究成果をまとめたもので,これまでの政治学,経営学,経済学,社会学,心理学などという学問の垣根を越え,社会が進化の産物であるヒトの行動や選択の積み重ねの結果形成されることを正面からとらえ,ヒトの特性の観察,実験によって社会を理解していこうという取り組みを紹介するものだそうだ.書のその中で「社会規範」がどのように成立するのかを扱ったものということになる. 序章では問題状況が概説される. 最初にホッブスの議論とダンバーの社会脳仮説を振ってから,「社会規範がうまく機能し,維持されるために解かな

     「『社会の決まり』はどのように決まるか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    dowhile
    dowhile 2015/06/20
  •  「セックスと恋愛の経済学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    セックスと恋愛経済学―超名門ブリティッシュ・コロンビア大学講師の人気授業 作者:マリナ・アドシェイド東洋経済新報社Amazon 書は経済学者マリナ・アドシェイドがセックスと恋愛に絡むミクロ経済学的分析をかなり赤裸々に講義してくれるもので,進化心理学的には説明すべき現象としていろいろと興味深いものだ.原題は「Dollars and Sex: How Economics Influences Sex and Love」. 書では基的に様々な経済的な環境がヒトの恋愛,セックス,結婚離婚の意思決定にどう影響を与えるかが分析されている.その選好や動機はすでにある事実として前提になっていてそこを説明しようとするものではない.(もっともアドシェイドは一部進化的にこれを説明しようと試みているが,その部分はかなりスロッピーで残念な議論*1になってしまっている.) 全体の構成としては,若いときから子

     「セックスと恋愛の経済学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
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    dowhile 2015/03/28
  •  「暴力の人類史」上下 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    暴力の人類史 上 作者: スティーブン・ピンカー,幾島幸子,塩原通緒出版社/メーカー: 青土社発売日: 2015/01/28メディア: 単行この商品を含むブログ (36件) を見る暴力の人類史 下 作者: スティーブン・ピンカー,幾島幸子,塩原通緒出版社/メーカー: 青土社発売日: 2015/01/28メディア: 単行この商品を含むブログ (27件) を見る 1月下旬についにSteven Pinkerの大著「The Better Angels of Our Nature: Why Violence Has Declined」が「暴力の人類史」上下巻として青土社から出版された.「より善き天使」といっても日人読者にはぴんとこないだろうから,邦題としては妥当なところだろう.書店で現物を確認したが当然ながら分厚いで重厚かつ上品な装丁の書物に仕上がっている.800ページを越える原書をなんとか

     「暴力の人類史」上下 - shorebird 進化心理学中心の書評など
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    dowhile 2015/01/29
  •  「昆虫はすごい」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    昆虫はすごい (光文社新書) 作者: 丸山宗利出版社/メーカー: 光文社発売日: 2014/09/12メディア: Kindle版この商品を含むブログ (5件) を見る 書は「アリの巣をめぐる冒険」や「アリの巣生き物図鑑」などの著者で,昆虫学者の丸山宗利*1による一般向けの新書版昆虫物語である. 最初は概説. 興味深い口絵のカラー写真を提示した後,冒頭で昆虫がいかに多様な生物であるか,昆虫の基的な分類上の位置,昆虫の体制とよく間違えられる生物群(クモ,ムカデなど)との違いを解説している.面白いのはなぜ多様なのかの説明で,飛翔可能であることと変態を主な理由として挙げている.確かにこれにより様々なニッチが利用可能になっているのだろう.もっとも送粉や寄生を通じて特定の生物種と共進化しやすいことも大きな要因であるように思われるところだ. この後に簡単な進化の解説がある.ここで面白いのは,昆虫分類

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    dowhile 2014/10/04
  •  「クモはなぜ糸を作るのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    クモはなぜ糸をつくるのか? 作者: Leslie Brunetta,Catherine L. Craig,宮下直,三井恵津子出版社/メーカー: 丸善出版発売日: 2013/06/29メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (3件) を見る 書はクモ学者キャサリン・クレイグが,サイエンスライターのレスリー・ブルネッタと組んで手がけたクモの進化生物学に関する一般向けの啓蒙書だ.原題は「Spider Silk: Evolution and 400 Million Years of Spinning, Waiting, and Mating」. 構成としては,クモの進化史を縦糸に,関連する進化学のテーマを横糸に織り込んで組み上げられている. 序章においてクモが概説される.そして特にクモの糸がクモの進化生態の上でも,それを分析するツールとしても大変に有用であることが強調されている.

     「クモはなぜ糸を作るのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  •  Steven Pinkerによるグループ淘汰理論へのコメント「The False Allure of Group Selection」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ドーキンスによるE. O. Wisonの「The Social Conquest of Earth」への書評に始まったグループ淘汰をめぐるやりとりはPinkerにも波及し,やや異なった角度からのコメントが出されている.これは6月18日にEdgeに投稿された「The False Allure of Group Selection」というエッセイだ.http://edge.org/conversation/the-false-allure-of-group-selection この投稿にはその後ジョン・トゥービィ,ヘレナ・クローニン,リチャード・ドーキンス,ランドルフ・ネッシー,D. S. ウィルソン,ジョナサン・ハイト,ジェリー・コイン,ピーター・リチャーソン,ハーバート・ギンタス,ダニエル・デネット,デイヴィッド・ケラーなどのそうそうたる学者たちからのコメントが相次ぎ,さらにピンカー自身が

     Steven Pinkerによるグループ淘汰理論へのコメント「The False Allure of Group Selection」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
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    dowhile 2012/07/17
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