イグ・ノーベルの賢人たち : 日本人研究者の遊び心 “業界” への危機感ばねに「股のぞき効果」の謎に迫った : イグ・ノーベル賞受賞した東山篤規さんの原動力は “愉快” さ 科学 教育 社会 2023.06.06 ノーベル賞のパロディともいわれる「イグ・ノーベル賞」を日本人研究者が受賞するたび、その奇想天外な発想力には驚かされる。2016年に受賞した立命館大学名誉教授の東山篤規(あつき)さん(71)による「股のぞき効果」の研究は、その最たるものかもしれない。身体と視覚の関係性の研究を専門とする心理学者である東山さんがこのテーマを追究した背景には、エビデンスを軽視する心理学に対する危機感があったという。 「股のぞき効果」が受賞候補 「え?本当?」 東山篤規さんが「股のぞき効果」の論文を発表してから10年ほど経った2016年、「イグ・ノーベル賞」の候補になったと、英文の通知が届いた。 「いたず