琵琶湖を抱きしめる 岸本 岳文 手をつないで琵琶湖を取り囲もうというイベント「抱きしめてBIWAKO」が,2011年11月6日に開催され16万人を越える参加があった。1987年に当時滋賀県大津市にあった重症心身障害児施設「第一びわこ学園」が,移転費用の調達に苦心していることを知った人たちが,学園を応援しようと行った「抱きしめてBIWAKO」から24年,「母なる湖」ともいわれる琵琶湖の周りで,もう一度「いのち」について考えようということから企画されたものだ。 湖畔のギャラリーでは滋賀県立図書館で保管していた1987年の「抱きBIWA」の記録写真のパネル展も開催され,26万人が琵琶湖岸に集まったあの時の熱気を思い起こした人も多かった。手をつなぐために1,000円の参加費をなど,ずいぶんと主催者側の身勝手な企画にもかかわらず,学園には1億数千万円が寄付されることとなったのだが,滋賀の人というのは