マルクス経済学(マル経)を教える講座の閉講が近年、全国の大学で相次いでいる。ソ連崩壊と共産主義の退潮以降、マル経を学ぼうとする学生数が激減。後進の指導に当たる研究者の高齢化と退官によって、マル経を専門にする若手研究者が不足しているという。 美富士大学経済学部(山梨県)では今年、これまで30年余り続けてきた「マルクス基礎」の開講を断念した。長年授業を担当していた教官が昨年退官し、引き継ぎができなかったためだ。「昨年の受講者は1人。しかも、コメディの基礎を教えてくれる授業だと勘違いして履修したと聞いています」と、学部長の外間氏は話す。 資本家による搾取の構造を分析し、神格化までされた思想家カール・マルクスも、共産主義の退潮以降、その知名度は右肩下がりだ。肖像写真を見て「髭男爵」「オフシーズンのサンタクロース」などと答える学生もいたという。 アベノミクスによって、いざなぎ超えの景気拡大や、高い就
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