東日本大震災の際に千葉県木更津市で観測された津波の高さは、その時点の天文潮位(自然の潮の満ち引き)を加えると3.78メートルに達し、満潮時なら防潮堤(同市は3.7〜4.1メートル)を越えた可能性が高いことが分かった。気象庁が当時発表した津波警報で東京湾の津波予想高は2メートルで、倍近い津波が来た形になる。津波予測で潮位を加味していないことが原因で、気象庁は数年以内の実用化を目指し、潮位を加味した予測技術の開発に取り組む方針を決めた。 【証言3・11】石巻・門脇小、校内の児童無事 「裏山へ」訓練生きた 千葉県によると、木更津市の水門では昨年3月11日午後5時46分、3.78メートルの潮位を観測。平常なら潮位は95センチだったため、県は観測値から95センチを引いた2.83メートルを津波の高さとして公表した。津波の高さは、平常の潮位との差で示すためで、これなら気象庁の津波予想高と大きな差はな