中国に生息しているジャイアントパンダが、竹ばかり食べているのに、大きな体を維持して生息できるのは、同じような体の大きさの動物と比べて、肝臓や腎臓などの臓器が小さく、少ないエネルギーで活動できるためであることが分かりました。 ジャイアントパンダは、竹の幹や葉を主食とすることはよく知られていて、研究チームは、なぜ、パンダがエネルギー効率の悪い竹ばかり食べているのに、大きな体を維持して生息できるのかを調べようと、飼育しているパンダ5頭と野生のパンダ3頭の体や生態を詳しく調べました。 その結果、パンダは、1日のエネルギー消費量が同じような体の大きさの哺乳類と比べて4割程度と、少ないことが分かりました。その理由として、肝臓や腎臓、それに心臓などの臓器が、ほかの哺乳類との比較で想定される大きさよりも2割から4割ほど小さく、必要とするエネルギー量が少ないことを挙げています。また、体の新陳代謝を促す甲状腺