短い文章から事実を正しく理解する「基礎的読解力」について、国立情報学研究所の新井紀子教授や名古屋大学などのグループが、全国の小中高校生や大学生、社会人らを調べたところ、多くの中学生の読解力に問題があることが分かった。中学卒業までの読解力が将来に影響するという。
「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトでぶつかった「ある疑問」国立情報学研究所(NII)の社会共有知研究センター。 「ロボットは東大に入れるか(東ロボ)」プロジェクトで知られる人工知能(AI)の研究チームが、子どもたちの読解力テストに着手した。 なぜ、AI研究者が「読解力」に関心をもつのか。 そこには、AIの限界を探る研究の過程でぶつかった、ある疑問が関係している。 センター長の数学者・新井紀子さんに話を聞いた。 今日(11月14日)の「東ロボ 2016成果報告会」で冒頭あいさつする新井紀子教授。東ロボプロジェクトは2011年にスタートしたAIは国語が苦手――なぜ、AI研究者が「読解力」に関心を? 東ロボは、問題を解き、正解も出すが、読んで理解しているわけではない。 現段階のAIにとって、文章の意味を理解することは、不可能に近い。 そうすると、特に難しいのが国語と英語だ。 国語では、20
本を読む時、僕たちは「わかった」状態と「わからない」状態の2種類の状態しかないと考えがちだ。難しい本を読めば「わからない」し、逆に簡単な本を読めば「わかった」状態になる。読解力がある人は難しい本でも「わかった」状態になることが多く、逆に読解力がない人は簡単な本でも「わからない」場合がある。読解力をそのようにとらえると、文章を読んで「わからない」と思うことを減らしていけば、読解力は上がっていくということになりそうだ。 しかし、実際には文章に「わからない」と感じる部分がないにも関わらず、「深くは読めていない」という状態がありうる。今回紹介する『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』(西林克彦/光文社/2005年9月/700円+税)では、このような「文章の内容は理解しているように感じているが、実は深くは読めていない状態」を「わかったつもり」と名づけ、その問題について論じている。本書を読むと
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