透過法と浸漬法の違いを抽出状態における粉と水(お湯)の比率や状態で考えると、ペーパードリップ、あるいはネルドリップもお湯の注ぎ方によって透過法と浸漬法に分けることができます。 抽出と溶解度 ある物質が他の物質(液体)に溶けるとき、前者を溶質、後者を溶媒といいます。一般に特定の温度においてある溶質が100gの溶媒に溶けこむ限界の量を溶解度と言い、この時の溶液を(その溶質と溶媒の)飽和溶液と呼びます。 水は優れた溶媒でその特性から酸素(O2)や二酸化炭素(CO2)などの気体、アルカリ金属やアルカリ土類金属などの他殆ど全ての金属、塩化ナトリウム(NaCl)や塩化カドミウム(CdCl2)などの塩※1、さらにはショ糖(砂糖)やアミノ酸などの極性を持つ有機物※2まで溶かし込みます。 ※1NaClやCdCl2などの陽イオン(Na+、Cd2+)と陰イオン(Cl-)が電荷を中和する形で生じた化合物の総称を塩