「頭が下がる思い……」 阪神・金本知憲監督が述べたランディ・メッセンジャーへの最大の賛辞だった。 4月28日の中日戦、メッセンジャーは7回を被安打6、無失点に抑え、今シーズン無傷の4勝目を挙げた。今、金本監督から最も信頼を得ている投手だろう。 4勝は菅野智之(巨人)と並んでリーグトップ。4月に3勝2完封だった菅野とともに、4月の月間MVPの候補に挙げられている。 「ファンのために優勝したい」 2010年から数えて8年目のシーズンを迎え、日本の野球を知り尽くした男の脳裏には、優勝の二文字がくっきりと刻まれている。 8年の歳月がメッセンジャーを変えた 思い起こせば7年前、メッセンジャーが迎えた日本での初めてのシーズンは順風満帆ではなかった。 ストレートを武器に力で抑えるパワーピッチャーだったが、制球が定まらず不安定な投球を見せていた。 シーズン当初は中継ぎで起用されるものの、開幕直後に入団した