コロナ禍で働き方や生活様式が一変した。オフィスのあり方はどう変わるのか。不動産市場にはどう影響するのか--。週刊エコノミスト9月1日号の巻頭特集「コロナ激変 不動産」よりお届けする。【エコノミスト編集部・市川明代】 オフィス契約が黒字化の重荷に 「黒字化を目指すベンチャーにとって、小さな無駄が命取りになる。当社に今のオフィスは必要ないと判断しました」 人工知能(AI)による人材マッチングサービスを手がけるベンチャー企業「LAPRAS(ラプラス)」のPR担当、伊藤哲弥さんは言う。近く、同社は東京・渋谷の現オフィスから撤退する。 主力事業は、AIによるヘッドハンティングサービス。プログラマーがインターネット上でソースコード(ソースプログラム)を共有し合う「GitHub」などのサービスやSNS(交流サイト)の公開情報などを基に、個々のエンジニアの技術力を分析し、人材を欲する企業に情報提供する。社