「コロナが5類に移行したころ、いきなり全社員に『週5日出社』が通達されました。会社に何を言っても事情は考慮してもらえず、いまも社内の空気は本当に暗くなってしまいました」 ITサービスの上場企業で事業企画担当のユリコさん(20代、仮名)はそう話す。 ユリコさんの会社では、コロナ禍ではリモートワークをしていたが、コロナが収束し始めると、出社かリモートワークかは各部署が判断できる“ハイブリッドワーク”に転換。当時はユリコさんも月の出社は3回ほどだったという。 「出社に加えて、取引先に直行・直帰するのも月2回ほど。ほとんどが在宅勤務でした。でも仕事への支障は全く感じませんでした」(ユリコさん) しかし2023年の夏、週5日出社の「命令」で状況は一変する。 会社からは、出社が必要な理由について明確な理由は説明はなく、幹部に説明を求めた社員には「業績を引き上げるためには、会社としての連帯が必要」などと