2000年以降の自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が中国新聞の取材に対し、国政選挙の候補者に陣中見舞いの現金を渡す際に内閣官房報償費(機密費)を使ったと証言した。機密費は国の施策推進のために予算化され、機密を理由に使途は公表されていない。選挙への使用は目的外使用の可能性があり、元官房長官は不適切な支出だったと認めた。専門家は「外部チェックの仕組みを取り入れるべきだ」としている。
政治資金や選挙運動費用を巡る問題で寺田稔総務相を更迭した岸田文雄首相(65)が、昨年の衆院選(10月31日投開票)に伴う選挙運動費用収支報告書に、宛名も但し書きも空白の領収書を94枚添付していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。目的を記載した領収書を提出することを定めた公職選挙法に違反する疑いがある。 岸田首相は広島1区選出。1993年の初当選以来、昨年の衆院選で当選は10回を数える。 「今年8月の内閣改造で総務相に起用した寺田氏は、同じ広島が地盤で、岸田首相が率いる宏池会の創設者・池田勇人元首相の孫娘を妻に持ちます。2人は同学年でもあり、いわば、首相の“右腕”的な存在でした。ところが、『週刊文春』の報道で、政治資金を巡る問題が噴出。党内からは『(死刑のハンコ発言で辞任した)葉梨康弘法相と一緒に更迭すべき』という声が上がったものの、首相は『寺田さんは悪くない。頑張らせたい』と続投させる
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