東京電力福島第一原発で三月下旬に被ばくした作業員三人が搬送された放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)の明石真言(まこと)・緊急被ばく医療研究センター長(56)が本紙のインタビューに応じ、国の防災基本計画で同行が定められている放射線管理要員が、放医研への搬送時に同行していなかったことを明らかにした。 東電の広報担当者は「(放医研の)医師がいたので同行しなかった」と話している。政府の原子力被災者対策支援チームは、同行を徹底するよう四月六日付で東電に指示した。 国の防災基本計画では、電力会社などの原子力事業者が被ばくした患者を医療機関に搬送する際、事故や患者の被ばく状況を説明できる専門知識を持ち、汚染拡大防止措置がとれる管理要員を同行させるよう定めている。やむを得ず同行できないときは、同レベルの知識を持つ人の随行が必要とされる。 三人は三月二十四日に3号機のタービン建屋内で被ばく。いったん福島