この記事の3つのポイント 日本のVCとスタートアップ、「超一流の専門人材」がまだ不足 政府のユニコーン拡大目標、無理に企業価値を付けると経営破綻を招く恐れ 創業期を支える投資家、追加投資しないと海外では「見切り案件」と判断 日本の「スタートアップ育成5カ年計画」が本格的に動き出した。しかし、無理にユニコーン企業(未上場時の企業価値10億ドル=約1500億円)を増やそうとすれば、逆に経営破綻を招くパラドックスに気をつけねばならない。米シリコンバレーで活躍するベンチャーキャピタル(VC)、Sozo Ventures(Sozoベンチャーズ)の共同創業者である中村幸一郎氏に、起業家と支援者双方の「落とし穴」を指摘してもらった。 国際的に成功するスタートアップは、何が最大のキーファクターですか。 中村幸一郎・Sozo Ventures共同創業者(以下、中村氏):最も大きな要素は、人材です。世界のスタ