科学技術振興機構(JST)で総額988億円のスタートアップ創出基金事業が動き出す。1件に最大5億円を提供する大型プロジェクトになる。同事業を通して全国にスタートアップを生み出すエコシステム(協業の生態系)を根付かせる。課題はエコシステムを育てる戦略だ。従来は起業家教育や金融機関との連携構築など、環境を整える基礎的な部分に注力してきた。エコシステム間の競争に勝ち残るための戦略は大学に委ねられている。(小寺貴之) 海外展開へ事業化支援 「大盤振る舞いになる。当然、厳しく審査していく。執行途中で失効する例もあるだろう」と、ケイエスピー(川崎市高津区)の窪田規一社長は語気を強める。JSTの大学発新産業創出基金事業のガバニングボード委員長を務める。同基金事業では988億円を投じて大学発スタートアップなどを支援する。 プログラムは二つだ。一つ目はスタートアップの国際展開を視野に入れて研究開発や事業化を
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