ある中堅商社で情報漏えいが起きた。セキュリティ技術のエキスパートが原因解明に挑んでみたものの、なぜか分からないという。実は意外なところに、その事実が隠れていた。 A社は東京・品川に本社を構える中堅商社だ。事業内容は大手ほど手広くないが、さまざまな業種・業態の仲介、輸出入代理、石油精製プラントにも関与している。最近では再生可能エネルギー分野にも進出して世界中へ売り込むと同時に、日本に無いユニークな製品や技術を国内に紹介もしているという。 今回の事案は、同社で発生した情報漏えいだ。幸いにも“傷”は浅かったが、役員会直轄の社内調査委員会を密かに立ち上げで活動したものの、どうしても原因が分からないという。そこで筆者に声が掛かった。 (編集部より:本稿で取り上げる内容は実際の事案を参考に、一部をデフォルメしています。) 事例 中堅商社であるがゆえ、諸外国と広い取引があり、業種業態もさまざまである。ま