認知症患者全員の症状が改善した「これまで大声で怒鳴ったり、暴れたり、あるいは徘徊してしまっていた人が、落ち着いて生活できるようになったんです」 そう驚くのは、東京都国立市にある介護老人保健施設「国立あおやぎ苑」で施設長を務める脳神経外科医・老年内科医の武田行広氏だ。 この施設では2年以上前から認知症の予防や治療に効果が期待されているスピーカー「kikippa」を実証研究として導入。認知症患者にどのような変化が起きるのかを検証してきた。武田氏が解説する。 「施設内のアルツハイマー型認知症と診断された25名と、診断は受けていないものの認知機能の低下している31名を対象として、比較検証を行いました。 認知症と診断されている25名の方が利用する共有スペースの大型テレビにkikippaを接続し、朝9時から夕方6時までの9時間、スピーカーを通した音を流し続けました。実際にスピーカーの音を聴いているのは

