従来のプラスチックと同じように成形が可能。使い勝手もほぼ同じなのに、焼却処分しても有毒ガスの発生はなし。しかも、なんとなくぬくもりのある手触り……。そんな不思議な素材に迫ってみた。 一見、小麦粉のような白い粉。細かいうえに軽いので、「もし風にあおられたら、そのへんに真っ白にたちこめて、下手をしたら粉塵爆発ですよ」なんて脅されると、とてもコワいもののように思うけれど、何のことはない、その正体は「紙」である。 紙といえばパルプ繊維が縦横にからんだシートというのが普通のイメージだが、これは古紙をおよそ50マイクロメートルの微粒子にまでグラインドしたもの。従来のプラスチックを代替でき、しかもプラスチックにはなかったさまざまなメリットをもつ新しい素材を作るもとになるのが、この「古紙パウダー」である。 その新しい素材を開発・生産しているのが、株式会社環境経営総合研究所。同社を立ち上げ、技術開発について