福島第一原子力発電所は、事故の発生から2週間を迎えた。外部からの送電で冷却装置が動き出した5、6号機は安全な停止状態に戻ったが、残る1〜4号機はまだ不安定な状況だ。原子炉や使用済み核燃料の貯蔵プールの燃料を安全に冷やすため、現場の作業が続く。 これまで1〜6号機すべてに送電ケーブルが接続され、電源復旧が期待されている。22日から3号機や4号機などで、様々なデータを見る計測用の電源が回復した。いわば「人間の目」にあたる機器で、回復により作業がしやすくなることが期待される。 地震の際に運転中で、自動停止した1〜3号機。外部からの送電と非常用発電機が止まって冷却装置を動かす電源がないため、緊急手段として、消防車のポンプを使って原子炉に冷たい海水を注入し、冷やす作業が続いている。 放っておけば燃料が余熱(崩壊熱)で過熱、損傷し、さらに大量の放射性物質が放出されるおそれがあるからだ。 1号機